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2006.05.20 J @ 日比谷野外大音楽堂

J - GLARING SUN - SPECIAL FINAL ~ Burn Forever, Rise Forever ~

Date:2006.05.20

Place:日比谷野外大音楽堂

「伝説を作ろうと思う」J君、ツアーのときからずっと言っていたね。さぞ楽しみにしていたんだろう。野音、というとJのイメージになりつつある。私はLUNA SEAを野音で見たことはないからね。どうしてだろう。いつも小さいハコで死にそうになりながら踊り狂ってることの方が圧倒的に多いのに、Jは、野音好きな気がする。
そんなJの期待にこたえてか、伝説は間違いなく作られた。私はね、野音はそんなに好きではなかったんだけど、ずーっとライヴハウスで体力の限界ギリギリのライヴばっか見てたから、こういうのもたまにはいいなと思った。まぁ良し悪しがあるので、最高のライヴだったとは言わないけど。2年に一回くらいだったらこういうのもいいかな、というレヴェルで。

《伝説1》決行日は5月20日(土)
5月20日は我等がRYUちゃんの誕生日。F.C.から追加公演のお知らせが届いたとき、わたしゃ笑いました。
そしてご存知の通り、5月20日は土曜日です。大抵の方は学校も仕事もないと、私は思う。しかしご本人は曜日の感覚がないのか、ツアー中のMCでずっと「学校も仕事もぶっちぎって」と言い続けてた。誰かつっこんであげようよ(笑)。決行前から意気込みすぎてる5月20日(土)です。
《伝説2》台風1号、ピーカン、そてスコール、そして...
J曰く「すごい演出だろ」(笑)。
連日の長雨。東京は一週間ずっと降ったり止んだりで、まさか土曜日まで続くとは思ってなかった。私はどっかでJの強運を信じているので、土曜日はきっとギリギリのとこで雨じゃないんだよ、と信じていました。この一週間、きっと皆天気予報に釘付けだったんだろうなぁ。でも、肝心の20日、朝起きたら晴れてるじゃない!しかも青空、かんかんでり!!J曰く「ピーカン」。最高気温28℃の予想。「やりやがった」私は密かに笑ってました。しかし天気予報は夕方からの雨を相変わらず伝えてて、絶対降るなと思った。ライヴをちょっと外して、いいタイミングで雨が降るだろうと直感的に思った。ので、折りたたみを持って行きました。私もまた悪運強いもんで。そして霞ヶ関の駅を出たらやっぱり大雨。皆雨の中物販に並んでた。ご苦労様です。野音は傘差しては入れないので、出店のおっちゃんが500円で合羽売ってた。18時までには止まないかとも思ったので、私も買った。そしたら何てことでしょう。開演が押したせいもあったけど、入場して暫くしたら止んじゃったんだよね、これがまた。始まる頃には青空が広がってました。
どうやら雨のせいでリハが遅れてた模様。開場予定時間を過ぎてもリハの音が聞えてた。ほんとすごかったからね。中はさぞかし大変なことになってたんだろうと思う。スタッフさん、お疲れ様でした。
そして何よりもの伝説。気付いてなかった人も多かったみたいだけど。開場して座って待ってたら、青空が覗きだして、ステージに向かって左手の空に大きな光の橋ができてた。虹なんて見るの久しぶりだよ。すごい日だ。何かが起こる予感がする。上の写真は虹です。大きすぎて一部しか撮れなかったんだけど、綺麗な半円を描いてた。あんな完璧な虹も、この10年くらい見てない。
《伝説3》都会の真ん中で噛み噛みMC
野音に一度行ったことのある方なら分かるかと思いますが、野音は本当にオフィスのど真ん中にある。しかも霞ヶ関なので、割とお堅い官公庁系が多い、古い都会なのね。そのお堅いビルディングの森のど真ん中で、今日J君は一体何回噛んだかな(笑)。野音であんなに噛んだアーティストもそうそういないと思う。その辺歩いてる一般人に聞えるから!!今日はいつも以上に滑ってたね。スタッフとかファンに感謝してるMCの中でも「スタッフのみなしゃん」恥ずかしいからやめなさい!
それ以外にも、今日はいつもとMCの口調も大分違ってた。隆一風というか(笑)。「思いっきり暴れたいんだけど!!」「だけど」って(笑)。何かやる気をそがれるよね。酔ってんじゃないかと思うくらい、おかしなMCばかり。LIE-LIE-LIEのときの、例の「Hey Boy!Hey Girl!」のとこも、「Hey Girl!!」って女の子が叫んだ後に「まだ俺を満足させられないみたい」って、お前はSか!や、Sだな。
《伝説4》やっぱステージドリンクは牛乳だね!
藤田さん、冴えてました(笑)。Jに飲ませようとしてて、うちらも「J!J!」ってコールしてたけど、J君完全に無視(笑)。
シートのある開場は盛り上げるのが難しい。当たり前のことだ。Jとてそれは例外ではない。最初、あまりに周りののりが悪くて引いた。お陰様でこっちも火がつくのが遅かった。後ろの方の席だったせいもあると思うけど。久々のスカスカ感にちょっと戸惑った。でも昔はこんなんばっかだったもんね。いつの間にかライヴハウスの密度に慣れちゃってたけど。いつ日がついたかは覚えてない。最初の方は、周りの目をちょっと気にしてた気がする。でもいつの間にか、気にならなくなってた。
Jはすごい。あれだけの人数の観客を、あっという間に自分の渦に巻き込んでしまう。これはこれでいいなと思った。いつもはギューギューで好きに踊ったりできないから、ここぞとばかりに私は踊りまくってた、と思う。この前のツアーで、曲順とかが体に染み付いてるから、勝手に体が動くんだよね。Jが何処で何するかとかも分かっちゃってるから、それに合わせて踊れる。私はダンスはやらないので、偉そうなことは言えないんだけど、音楽は聞くものではなく感じるものだとおもうので、聴いてると自然と体が動いてくるのね。そうじゃない?Jもそうだと思う。自然と頭も振っちゃうし、腰も振っちゃうし、拳を振り上げるし、跳ねるし。音楽によって体の動かし方も変わってくる。何をするかはその人の感じ方次第。ライヴのときに、頭で考えるのは正しくない。私は記憶するためにそこにいるわけではないし、哲学を語りに来たわけでもないので、ひたすら、感じるがままに体を動かすのみ。運動神経悪いから、ちゃんと音楽についていけてたかどうかは定かじゃないけどね(笑)。
ライヴのときはトランス状態で、周りなんか私は見ない。感じるのみだと思う。
セットリストはツアーのとは若干変わってた。序盤はほぼ同じ。ただ、PYROMANIAがアンコールのラストに来てた。今回の〆は、BURN OUTでもなく、FEEL YOUR BLAZEでもなく、BREAKでもない。PYROMANIAだなんて、Jらしすぎる。火の演出がすごかった。音楽に合わせて炎が踊る踊る。前の方の席の人は熱気が来たくらいらしい。相当でかかったもんね。やー、この為に野音でやったんじゃないかと思うくらいの気合の入り様。間奏で皆がライターつけるところも、風でチラチラ炎が揺れて、とても幻想的な光景だった。って、何で私はラストから喋ってるんだろうね(笑)。
序盤はね、皆ノリ悪いなぁくらいしか印象がないんだけど、Jは元気だったね。やっぱツアーだと体力消耗するから。歌もしっかりしてたし、遠めに見てもやる気満々。別に会場がでかいから何かが変わってるってことではなく、ツアーで散々見てたJと同じ動きをしてた。遠くて表情が全然分からなかったけど、想像はついた。またblindのときは苦しそうな顔をして歌ってるんだろうし、SUN SETのときは幸福そうなんだろう。セットリストが似ててよかったと思う。じゃなかったら、もうちょっとアタフタしたライヴになってたと思う。blindを一緒に歌いながら、Jと一つになってるような気がした。私この曲好きだから、去年の夏のツアーのときから、ずっと歌い続けるJの表情を見てたし、一緒に歌ってた。この今日を歌うときのJの表情一つ一つ、一挙一動が私の体にも染み付いてて、遠くても、目を閉じてても、Jを感じられるなと思った。
ってか、久しぶりに遠めで見たお陰で、Suicide Dreamの3本柱、しっかり目に焼き付けてきました。やっぱかっこいいんだよね。あの3人が並んでああいう重低音を響かせてると、とても純粋にかっこいいと思ってしまう。
ドラムソロの代わりのセッションはグレードアップしてた。Jの「Come on Scott~」で始まって、ツアーの時にはなかったイントロが加わってた。この曲もやっぱり好き。私に完全に火がついたと感じたのはこの曲かも。すっごい簡単で覚えやすい曲の筈なのに、こんなん今までねーぞ!!ってくらいかっこいい。多分、重低音に強いJバンドが演るとこうなるんだろう。すっげぇ好きなのは、心臓にまで伝わってくるビートのせいと、気兼ねなく頭振れるからだろう。これぞロックというか。全然明るくないんだけど、これ聴きかなが跳ねてると、嫌なことぜーんぶ忘れられる。NOWHEREやgo crazyのような、春の風そのものみたいな爽やかな曲も大好きだけど、何て言っても私は元ヴィジュアル系のロック少女だったので、激しくて暗いのも好きなんだな。激しいといえば、新曲もやったね。パンクなナンバーでドキドキしちゃったよ。超クール。早く出して欲しい。先にライヴで聴いた曲は大抵好きになる。
続くSUN SETは幻想的だった。最初にMASAのギターだけでJが歌うじゃん。で、Jが「In the Sun set」って言って、そこで皆拍手とかして盛り上げればいいのに、一同シーン。え?え??勿論私は拍手して浮きました(笑)。一部の人しかやってなかったね。せっかくでかい会場なのに、勿体ない。丁度夕暮れのときにこの曲やってたら更に幻想的だったんだろうけれども、開演が押したせいもあり、辺りはすっかり夕闇に包まれ。惜しかったな、J君。そこまで演出しないと!
アンコールのとき、やっと会場の大半が声をすっかり出した。「J!J!」ってコールの声がすごかった。あのとき初めて一つになった気がしたね。
アンコール一曲目はツアー中やってなかった、Become The Light,Blessed The Night。やっとやったよ。でも、夏のツアーのときとはイメージがちょっと変わった。J君も、この曲に入る前に、ちょっとしんみりしたMCをした。夏のときは、この曲の最中にステージ後ろの幕が落ちて、すごく荘厳な曲だったんだよ。あの時は何処もかしこも汗臭かったからね。それが、本当に綺麗な夜にピッタリな曲になってた。私はステージも見ないで夜空を見上げてた。星が出てたよ。都会のど真ん中じゃろくに見えないけどね。真っ暗な夜空ではないけども、この都会の空に似つかわしい曲だと思った。幻想的だけど、現実を逸してない。RYUちゃんの作るようなロマンチックな曲とは違う。この東京の空によく似合う、素敵な曲。あの曲をやっているときに、私と同じように夜空を見上げてる人がいたら、絶対同じことを思ったと思う。曲がね、光にみたいに、ステージから空に向かって流れていくのをずっと見ていたよ。しかもラストが変わってたし。特に歌は入らないんだけど、とてもとても幻想的になっていて、直前にJが言った言葉の意味が分かった。私達の為に。Jの気持ちがすごく良く伝わってきた。思わず、涙が出た。
あっと言う間に終わってしまった。ライヴに言ったことのない人や、本当にいい音楽を、本当に好きでない人達は、「同じ人のライヴに何回も行って何が楽しいの?」って言うけど、そう言う人達は分かってないよ。同じライヴなんて何処にもない。Jはそれをまさに今日、実証した。野音でしか出来ない演出、野音でしかありえないハプニング、野音でしか出来ない聴き方、野音でこそ生かされる演奏。今日、ここでしかないものを、私は見たと思う。聴いたと思う。そりゃぁ、シートがあるライヴと、完全スタンディングのライヴどっちがいいか?って聴かれたら、私は後者ですけど、でも貴重なものを感じたことには変わりない。来てよかったと思う。J君、素敵な素敵な一夜を、どうもありがとう。

タグ: J live レポ

( Last-updated: 2011.02.21 23:28 )